天気の子 感想

   今日、深海監督最新作「天気の子」を見に行きました。結論からいうと、ああーまたかという感じですね。「君の名は。」もそうだけど、いわゆる「愛」のパワーで解決みたいな話はやめてもらいたいなと思いました。何らの必然性もなく、すべてがご都合主義なんですよね。

   ただし、一つだけ注目できる点がある。それは「東京」という街はいかなる意味をもつのかということです。明治維新以降、東京大学の設立と共に、学問の門を叩く学生たちが「東京」に集まってきた。そして、京都に留まっていた天皇も「東京」へと移住し、文字どおり「東(ひがし)」の「京(みやこ)」となった。それから、もう150年が過ぎた。

   「東京」は首都であり、田舎の若者にとって憧れの対象であり、乱築されたコンクリートの街でもある。「天気の子」ではしなくも明らかにされたのは、ネオンが輝くきらびやかな「東京」の街は実は虚飾であって、地盤が緩く、自然災害に弱い脆弱な都市であるということだ。その弱さが水没する「東京」という都市の意味だと思った。やはり、首都機能は分散し、公共事業を行って、国土強靭化を進める必要があるなと思いました。