2020-01-01から1年間の記事一覧

「半沢直樹」が好きな日本人

「半沢直樹」のストーリーを端的に言えば、勧善懲悪の現代版時代劇といえよう。 ここで、少し寄り道がてら「勧善懲悪」について、明治以降の近代文学との流れから論じてみたい。明治以前の文学すなわち江戸までの文学は、基本的に勧善懲悪の物語が庶民の間で…

なぜ生きるのか? ウォーキングデッドより

「人はなぜ生きるのか?」この命題は古今東西の哲学者や思想家が考えてきたテーマです。今回はウォーキングデッドに定位して、この命題に迫ってみたい。 まず、ウォーキングデッドのストーリーをさらっと説明します。主人公のリックは保安官をしていたのです…

「レディプレイヤー1」と〈リアルへの回帰〉

「レディプレイヤー1」はストーリー自体、非常に分かりやすく、「ジュマンジ2」や「ジュマンジ3」のようなゲーム的要素の強い映画になっている。作中では80年代のキャラクターや音楽が流れ、この時代を生きた人にとっては、懐かしい気持ちを催させる、「ALWA…

リモート飲み会の憂鬱

久しぶりに高校時代の友人と話をした。勿論、コロナ下なので、最近流行りのリモート飲み会とやらに参加した。 結論から言えば、こんな飲み会に参加するべきではなかった。僕は嘘をついた。他の三人が正社員である手前、パートであることを言い出せなかったの…

ジュマンジ3の駄作ぶりはどうしたものか

子どもの頃に「ジュマンジ」を見たとき、こんな面白い映画があるのだと思うぐらい楽しんだ。勿論、一番好きな映画は「バック・トゥー・ザ・フューチャー」でそれに続いて「スターウォーズ」とくるので、その次ぐらいの位置付けではあるけれど、好きな映画の…

映像作品における視聴者とキャラクターの情報量の差

映画、ドラマ、アニメなどの映像作品における、キャラクターと視聴者の情報量の差に着目してみたい。 おおよそ情報量の問題は次の二つに分けられる。 ①特定のキャラクター+視聴者 これはドラえもんを例にとって考えてみる。例のごとく、のび太がジャイアンに…

2話目 資本主義の最終段階における帝国主義 レーニン

今回、読んでみたのはレーニンの「帝国主義論」です。正式には「資本主義の最終段階における帝国主義」という長いタイトルがついています。ただ、一般的には「帝国主義論」という短縮して呼称されているようです。 ざっと要旨を述べておきますが、この本にお…

氷河期世代の就労支援

氷河期世代を公務員として採用します!最近、こんなことを政府をあげて主張し始めた。この動きに全国の自治体は氷河期世代に対して数人の採用枠設け、その救済に乗り出している。しかし、その競争は凄まじく、数人の採用枠に対して何百人も応募者が殺到し、…

天気の子 感想の続き2

世界を救いたい子どもたちvsそれを阻止する大人たちという図式に対しての批判をしておくことを忘れておりました。 穂高たちは、最終的に警察の制止を振り切り、陽菜を救いだすことに成功し、見事に大団円をむかえます。しかし、これが原因で東京の大部分は水…